医療脱毛のVIOは5回で終わらない?回数の目安や完了しない理由を幅広く調査!

近年、衛生面や介護を見据えた準備として、デリケートゾーンの脱毛(VIO脱毛)への関心が急速に高まっています。多くのクリニックでは「5回コース」がスタンダードなプランとして用意されていますが、実際に施術を受けた人々や口コミ情報を調査すると、「5回では全く終わらなかった」「思ったよりも毛が残っている」という声が少なくありません。

なぜ、他の部位と比較してVIO脱毛は回数がかかるのでしょうか。また、満足のいく仕上がりになるまでには、一体どのくらいの回数が必要なのでしょうか。

本記事では、医療脱毛におけるVIO施術の実態について、毛の生え変わる仕組みや皮膚の特性、使用するレーザー機器の種類など、多角的な視点から徹底的に解説します。これからVIO脱毛を検討している方や、現在通っていて効果に不安を感じている方のために、客観的な事実に基づいた情報を網羅しました。


医療脱毛のVIOは5回で終わらないことがほとんど?その原因を徹底解説

医療脱毛において「5回」という回数は一つの区切りとして設定されることが多いですが、VIO(ビキニライン、Iライン、Oライン)に関しては、5回で完全にツルツルの状態(ハイジニーナ)にすることは極めて困難であるというのが一般的な見解です。なぜVIOは他の部位よりも回数が必要になるのか、その生物学的・物理的な要因を詳細に紐解いていきます。

毛周期とVIO特有の成長サイクルの関係

毛には「毛周期」と呼ばれる成長のサイクルがあり、「成長期」「退行期」「休止期」を繰り返しています。医療レーザー脱毛が効果を発揮するのは、メラニン色素が濃く、毛根と毛母細胞がしっかりと結びついている「成長期」の毛のみです。

体毛の中でもVIOは特にこの毛周期が長く、かつ複雑であるとされています。一度の照射で反応する成長期の毛は、全体の約10%から20%程度に過ぎません。単純計算でも、すべての毛にアプローチするためには最低でも5回以上の施術が必要となりますが、実際には休止期に入っている毛が多いため、5回の照射ですべての毛根を破壊し尽くすことは理論上難しいのです。特にIラインやOラインは性ホルモンの影響を受けやすく、しぶとい毛が再生しやすい傾向にあります。

色素沈着によるレーザー出力の制限

VIOエリアは、下着の摩擦や自己処理の繰り返しにより、他の皮膚に比べて色素沈着(黒ずみ)が起こりやすい部位です。医療レーザー脱毛機は基本的に「黒い色(メラニン色素)」に反応して熱を発生させる仕組みを持っています。

皮膚の色が濃い部分に高出力のレーザーを照射すると、毛だけでなく皮膚のメラニンにもレーザーが反応してしまい、火傷のリスクが高まります。そのため、施術者は安全を確保するためにレーザーの出力を下げざるを得ないケースが多々あります。出力が下がれば、当然ながら毛根へのダメージも弱まり、1回あたりの脱毛効果が低下します。これが、VIO脱毛が5回で終わらない大きな物理的要因の一つです。

毛の密度と太さがレーザーの熱分散を招く

VIOは身体の中で最も毛が太く、かつ密度高く生えている部位の一つです。レーザーを照射した際、ターゲットとなる毛が密集していると、発生した熱エネルギーが分散してしまうことがあります。

また、毛が太いということは、それだけ毛根もしっかりとしており、破壊するために必要なエネルギー量が大きくなります。しかし、前述した色素沈着や痛みの問題から出力を上げきれない場合、太い毛根を完全に破壊するに至らず、ダメージを受けただけの状態で生き残ってしまう「打ち漏れ」に近い現象が起こりやすくなります。密度が高い初期段階ほどこの傾向は強く、回数を重ねてある程度毛が減ってからでないと、効率的な脱毛効果が得られないというジレンマがあります。

痛みによる照射レベルの調整と麻酔の影響

VIO部分は皮膚が薄く、神経が集中しているため、医療脱毛の中でも特に痛みを強く感じやすい部位です。「ゴムで弾かれたような痛み」と表現されることが多いですが、人によっては耐え難い痛みを感じることもあります。

患者が痛みを訴えた場合、クリニック側は照射レベル(フルエンス)を下げる対応をとります。また、麻酔クリームを使用した場合でも、痛みがゼロになるわけではありません。痛みに敏感な方の場合、どうしても低出力での施術を繰り返すことになり、結果として規定の5回コース内では十分な熱エネルギーを毛根に与えきれず、脱毛完了までの回数が伸びてしまうのです。


医療脱毛のVIOが5回で終わらない場合の目安回数と対策

では、5回で終わらない場合、具体的にあと何回の施術を見込めばよいのでしょうか。目指すゴール(仕上がり)によって必要な回数は大きく異なります。ここでは、目標別の回数目安と、より効率的に脱毛を進めるための対策について解説します。

「薄くする」か「ハイジニーナ」かで変わる必要回数

VIO脱毛のゴール設定は、大きく分けて「毛量を減らして形を整える(ナチュラル)」場合と、「無毛状態にする(ハイジニーナ)」場合の2パターンがあります。

  • 毛量を減らして整える場合(ナチュラル)5回の施術では「毛が少し減った」「生えるスピードが遅くなった」と感じる程度で終わることが多いです。自己処理が楽になり、下着からはみ出ない程度を目指すのであれば、8回前後が目安となります。5回終了時点ではまだらな状態になることもあるため、追加で3回程度の照射を行うのが一般的です。
  • 完全に無くす場合(ハイジニーナ)産毛も含めて完全に毛をなくし、ツルツルの状態を目指す場合は、10回〜15回以上の照射が必要になるケースが大半です。特にIラインの粘膜に近い部分やOラインは効果が出にくいため、粘り強く回数を重ねる必要があります。5回コースはあくまで「折り返し地点」あるいは「初期段階」と捉えておく方が現実とのギャップが少ないでしょう。

蓄熱式と熱破壊式の使い分けと機械の特性

医療脱毛機には大きく分けて「熱破壊式(ショット式)」と「蓄熱式」の2種類があります。VIO脱毛において回数を最適化するためには、これらの特性を理解しておくことが重要です。

  • 熱破壊式(アレキサンドライトレーザー、YAGレーザーなど)高出力のレーザーを単発で照射し、毛乳頭を破壊します。太く濃い毛に高い効果を発揮するため、VIOの初期段階では非常に有効です。特にYAGレーザーは波長が長く、根深い毛や色素沈着のある肌にも対応可能ですが、痛みが強い傾向にあります。
  • 蓄熱式(ダイオードレーザーなど)低出力のレーザーを連続照射し、毛の生成指令を出すバルジ領域をターゲットにします。痛みが少なく、肌への負担も軽いため、痛みに弱い方や色素沈着が強い方に適しています。

「5回で終わらない」と感じる場合、自分の肌質や毛質と機械の相性が合っていない可能性も考えられます。クリニックによっては機械の切り替えが可能な場合もあるため、経過を見ながら相談することも有効な対策です。

ホームケアによる肌状態の改善が効果を左右する

見落とされがちですが、自宅でのスキンケアは脱毛効果に直結します。乾燥した肌はバリア機能が低下しており、レーザー照射時の痛みを感じやすくなるだけでなく、肌トラブルのリスクが高まるため出力を上げることができません。

逆に、十分に保湿され水分を含んだ肌は、レーザーの光透過性が良くなり、ターゲットである毛根までエネルギーが届きやすくなります。また、肌の柔軟性が保たれることで、埋没毛(埋もれ毛)のリスクも減り、レーザーが反応しやすくなります。VIO専用の保湿クリームなどを使用し、日頃から徹底的な保湿ケアを行うことが、結果として少ない回数で脱毛を完了させるための近道となります。


医療脱毛のVIOは5回で終わらない?まとめ

医療脱毛のVIOが5回で終わらない理由と対策の要約

今回は医療脱毛のVIOが5回で終わらない理由や回数の目安についてお伝えしました。以下に、今回の内容を要約します。

・VIOは毛周期が長く複雑であり一度の照射で反応する毛は全体の10パーセントから20パーセントに留まる

・デリケートゾーンは色素沈着が起きやすく安全のためにレーザー出力を下げざるを得ない場合がある

・VIOの毛は太く密度が高いため熱エネルギーが分散しやすく一度で破壊しきれないことがある

・痛みに敏感な部位であるため照射レベルを上げきれず効果が出るまでに回数を要する

・自己処理が楽になる程度の減毛を目指す場合でも一般的に8回前後の照射が必要となる

・完全に毛をなくすハイジニーナを目指す場合は10回から15回以上の施術が目安となる

・IラインやOラインは性ホルモンの影響を受けやすく他の部位よりもしぶとく毛が再生する

・熱破壊式の脱毛機は太い毛に効果的だが痛みが強く蓄熱式は痛みが少ないが即効性は感じにくい場合がある

・肌の乾燥は照射時の痛みを増強させ出力を下げる原因となるため徹底した保湿が不可欠である

・5回コースは完了までのゴールではなくあくまで毛量を減らすための初期段階と捉えるのが現実的である

・肌の色や毛質に合わせて適切な波長のレーザーを選択することで効率よく脱毛を進めることができる

・埋没毛を防ぎレーザーの効果を高めるために日頃からVIO専用のケアを行うことが推奨される

・契約時には5回で終わらないことを前提に追加照射の料金体系やコース設定を確認することが重要である

医療脱毛におけるVIO施術は、他の部位に比べて時間と回数が必要なプロセスです。

しかし、適切な回数の理解と日々のケア、そして自分に合ったクリニック選びを行うことで、理想の状態へ近づけることは十分に可能です。

焦らず長期的な視点を持ち、納得のいく仕上がりを目指してください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました